縁起が良いと言われる昆虫たちをご紹介します。
どこかで縁起が良いと聞いたことがある、聞いて意外だった虫、また、由来も諸説あり、調べるうちに興味が湧いてきたテーマでもありました。
やはり苦手と思う方も多いと思いますが、知ると見方が変わります。
今回は代表的な縁起の良い昆虫たちをご紹介します。
縁起の良い昆虫5選
縁起が良いと言われている昆虫たち5種類です。
1種類ずつ解説していきます。
トンボ【勝ち虫、不退転の象徴】

トンボは真っ直ぐ空を飛んでゆく姿、また、害虫を駆除する強さから勝ち虫と呼ばれてきました。
戦国時代に武具として用いられた話は有名ですが、さらに昔の古事記にも強い虫として登場しており、古来より愛されてきたことが分かります。決して戻らない、退却しないという飛び方から不退転の象徴とされています。
また、トンボの一種「ハグロトンボ」は手を合わせる祈りの姿を連想させるため、「神様トンボ」と呼ばれています。捕獲しやすいことから、殺生を戒めるためにそのように呼ばれた説もあります。
ちなみにトンボはアメリカ先住民にも災いから守ってくれるシンボルとして愛されています。
コガネムシ【金運と幸福のご利益あり】

コガネムシ=黄金虫、その名のとおり、金運の象徴です。
日本では「コガネムシは〜金持ちだ〜♪」の童謡のとおり、昔から縁起の良い虫として親しまれています。
エジプトでは古来より「太陽神の使い」または「再生・復活」の象徴として崇められてきました。
コガネムシが飛んできたり、夢に出て来るのは幸福、金運到来のチャンスと言われています。
ただ、夕方の公園でそれらしい昆虫に出会ってもコガネムシかカナブンか見分けがつかないと思います。
ご安心ください。
カナブンは見た目や食べるものは異なりますが、同じコガネムシ科で縁起が良いと言われています。
タマムシ【良い知らせ、幸運を呼ぶ虫】

タマムシも漢字からお伝えすると「玉虫」で宝石のように美しいという意味で、
さらに別名は「吉丁虫」と呼ばれ、良い知らせ、幸運を呼ぶ虫の意味になります。
名前のとおり、金運アップのイメージが強いと思いますが、古くからタンスにタマムシを入れておくと着物が増えると言われており、また、女性は恋が叶うという恋愛にもご利益があると言われています。
最近ではなかなか見ることが出来なくなったタマムシ。出会えた時はご利益が得られそうですね。
ムカデ【神の使いとされ縁起が良い】

ムカデはその姿から苦手な方も多いと思いますが、実は神の使いとも呼ばれ縁起の良い虫でもあります。
漢字で表すと「百足」ですが、商売において多くのお客様が来ると表現され、商売繁盛・金運アップの象徴とされています。また、トンボと同様に前にしか進まない動きから、戦国の武士に好まれたとも言います。
冒頭の神の使いですが、財福と戦いの神である毘沙門天の使いとされています。理由は諸説ありますが、毘沙門天の教えが前進であることからと言われています。
カゲロウ【進化の象徴で生きた化石とも】

カゲロウはその姿と命が短いことから儚いイメージがありますが、3億年も前から同じ姿で生き抜いてきた虫で、進化の象徴と呼ばれています。
どのようなご利益があるか調べていくと、空をゆらゆらと舞う成虫のカゲロウより、クサカゲロウの卵が「優曇華(ウドンゲ)の花」と呼ばれ、こちらも縁起が良いものとされているようです。
実際は吉兆、凶兆の両論がありますが、古くからインドに伝わる話では、優曇華の花は三千年に一度咲く花と言われています。とすると、貴重であることから吉兆のものと信じたいですね。
日本や海外で縁起の良い昆虫3選
日本はもちろん、海外でも縁起が良いとされる虫たちをご紹介します。
中でも代表的な動物は上記の3種類です。
どんな理由でどういった縁起が良いと言われるか見ていきましょう。
クモ【ヨーロッパでは繁栄の象徴】

朝にクモを見かけると縁起が良い、夜は縁起が悪いと言われます。実際のところどうなのでしょうか。
夜のクモも地域によっては縁起が良いと言われており、解釈は様々のようです。
クモが朝に巣を作る日は晴れる日と言われ、雨が降る日に現れることは稀です。
よって、好天を知らせる縁起が良い虫とされています。
逆に、夜のクモは泥棒が入ると言われていますが、一部の地域の言い伝えや迷信であるとも言われています。
では、海外ではどうでしょうか。
イギリスなどヨーロッパでは「繁栄の象徴」とされています。
フランスでは夜のクモは希望とされ、穏やかな天気になると言われています。
ハチ【神の鳥、様々なご利益あり】

ハチは生命力の強さと子だくさんであることから、子孫繁栄の象徴と言われています。
また、ひたむきに働きハチミツを蓄えるその姿から金運、商売繁盛にも良いとされています。
また、ハチの巣は玄関に飾ると泥棒が入ってこないことから、家内安全にも良いとされます。
世界ではヨーロッパを中心に、神の使い、神の鳥とされ、縁起が良いというより崇められる存在でもあります。
チョウ【復活・輪廻転生の象徴】

チョウは戦国時代の頃より、着物の柄にも使われ、不死・不滅の象徴として武家に好まれてきました。
仏教では輪廻転生の象徴で、仏具の装飾に用いられます。
海外では様々な解釈があり、ギリシャやヨーロッパでは復活のシンボル、死者の魂が宿ると言われ、アメリカ先住民には「変化」と「喜び」の象徴とされています。
チョウがひらひらと寄ってくるのは、これからの人生が好転すると言われます。春の訪れと併せて、新しいことにチャレンジしてみるのも良いかもしれません。
まとめ丨縁起の良い昆虫を知ろう
日本や海外で縁起が良いとされる8種類の昆虫たちを紹介してきました。
ちなみに、クモとムカデは昆虫ではありませんがご紹介させていただきました(昆虫の定義では、脚は6本)。
ご利益があると分かれば見方が変わったのではないでしょうか。
あずかりたいご利益があれば、可愛らしいグッズや装飾品など飾ってみてはいかがでしょうか。
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